機動戦士Zガンダム第6話「地球圏へ」より
ジェリドとライラの瑞々し過ぎる会話。
富野節も全開。
こんな会話表現が書けるんだからやはり富野監督の脚本は凄い。
声優さん達も達者で、ジェリド・メサとライラ・ミラ・ライラ、二人の微妙なやり取りの中からお互いの地球観、スペースノイド(宇宙移民)に対しての価値観や思想や考え方の違いが読み取れる劇として素晴らしいシーン。演劇的だなぁ。
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連邦軍のブリーフィングルーム
失敗続きのジェリドを嘲笑する連邦軍兵士たち
ジャマイカンは次の作戦も、ジェリドを中心に展開すると発表
理由は「それでもティターンズの一員だから」
不満をあらわにするライラ、ブリーフィングルームから出て行く
呼び止めるジェリド
ジェリド 待ちなよ
ライラ なんだ?笑いに来たのか?
ジェリド ちっ
―ライラに殴りかかるジェリド
―逆に足をかけられすっ転んでしまうジェリド
ジェリド っ!
ライラ 気持ちは分かるけど、無理だね
ジェリド !
―顔面を蹴られるジェリド
ライラ 恥を上乗せしに来るなんて、律儀だね。宇宙(そら)は地球と違うって、どうして地球人には分からないんだい?
ジェリド なぜだ!
ライラ 「なぜだ」?
ジェリド 地球でも十分訓練はした!適応能力は高かったんだ!だから俺は、ティターンズになれたんだ
ライラ 適性と、対応するってことは違うね
ジェリド 教えろ!なぜだ!
―ライラの肩を掴むジェリド
ライラ およしよ!触るのは。そういった雑な神経がある限りは、勝てやしないよ
ジェリド あっ。な…なんで、こういうことが雑だっていうんだ
ライラ いらつくね!そんなやり方聞き方は、みんなあんたのやり方だろ!?相手に合わせたやり方じゃあないじゃないか!わたしにはね、あんたが付き合ってきた女たちと同じようにしたって通用しないんだよ
ジェリド そういうつもりではないのだが…
ライラ 新しい環境、新しい相手、新しい事態に遭えば、違うやり方をしなくちゃならないんだよ
ジェリド 俺はそうしてきたつもりだ
ライラ 何も見ていないくせに…何が変えられるものか
―去るライラ
ジェリド 俺が何も見ていないと言うのか?
ライラ 見ていればガンダムMk-Uにだって勝っていただろう?
ジェリド っ…!教えてくれ!俺は奴を倒したいんだ!
ライラ なぜ?
ジェリド 「なぜ」?
―ライラに歩み寄るジェリド
ジェリド 俺だって、いつかはティターンズをこの手にしたいと思っている!そのためには、メンツを捨てて勉強しなくちゃなんないんだ…
ライラ 本気らしいね。なら、この作戦、ボスニアから発進させな
ジェリド あなたの船から?
ライラ うん…教えたげる
ーエゥーゴ追撃に向かう面々